防災情報

3.11から6年、東日本大震災の復興状況と
大地震から得た教訓


2011年3月11日に発生した「東日本大震災」から6年の月日が流れました。今回は、現在の復興状況を知る手がかりとして、被災地や被災された方々についてのデータや今後の課題、大地震から得た教訓についてご紹介いたします。








現在も13万人以上が避難生活を続けている

復興庁による「東日本大震災からの復興に向けた道のりと見通し」という報告では、2016年12月の時点で現在も約13.1万人の方が避難生活を続けているとされています。

そのうち、約8.3万人が福島県全体での避難者とされ避難者の半数以上を占めています。仮設住宅や親族などの家で、避難生活を続けている方がまだまだ多いということが現実のようです。

一般的に、復興とは「衰退したものごとが以前の繁栄を取り戻すこと」といった意味で用いられますが、被災された方によっては「震災を思い出さなくなれば復興」、「放射線の問題が残るかぎり復興はない」といったように、その定義について意見は様々です。

同報告によれば、福島県の避難地域の一部を除き、車道・鉄道などのインフラ復旧作業や、瓦礫の撤去・処分作業は概ね完了しているとのこと。しかし、避難生活を続ける方が大勢いらっしゃることを思えば、本当の意味での“復興”とは何かを考えさせられます。




今後の課題

1995年1月17日に発生した「阪神淡路大震災」で甚大な被害を受けた神戸の街。震災後、瓦礫の撤去やライフラインの復旧作業が速やかに行われたものの、仮設住宅からすべての人が転出したのは、震災から5年が経過した2000年1月のことでした。

22年が経過した現在、神戸の街は賑わいを取り戻し表面的には復興が完了したようにも見えます。しかし、民間住宅などを借上げ被災者向けに供給した「借上げ復興住宅」が、2015年に賃貸契約の期限をむかえ、高齢者を中心に強制退去が迫られるという問題も発生しています。

東日本大震災でもこういった長期的な問題の発生が予想され、とくに避難の直接的な原因となった「放射能汚染」は、原子力発電の是非といった世界規模の課題を浮き彫りにしました。

東日本大震災からの復興には、避難生活の解消や原発事故被害の終息、経済の立て直しといった課題が山積みです。20年以上の時を経ても、間接的な要因で震災に関わる課題が発生する可能性もあることを過去から学ぶ必要があります。




大震災から得る教訓

今後も大地震の発生が想定される日本では、過去から得た教訓を活かすことも、復興過程のひとつでしょう。ここからは、改めて確認しておきたい地震への防災対策をご紹介します。







●通電火災にはブレーカーを落として対処

通電火災とは、地震などによる停電から復旧し、再び“通電”したときに、電気ストーブやヘアドライヤーなどの熱源から広まる火災のことです。現在は、ブレーカーを落としてから避難することが鉄則となっています。

●安否確認方法を決める

阪神淡路大震災では、電話がつながりにくい状況が5日間ほど続きました。これをきっかけに、家族や友人、同僚の安否確認用の災害用伝言ダイヤルが開発されました。震災時に「171」へ電話をかけると30秒間のメッセージを録音できるので、居場所や安否を伝えられます。また、遠方や海外にいる方との連絡には、TwitterやFacebookなどのネットサービスの利用も有効です。

●津波発生時の避難先の確認

東日本大震災では、岩手県大船渡市で高さ16.7mの大津波を観測したと気象庁が公表しています。大津波に襲われた場合は、高台への避難が最優先ですが、避難先がバラバラになる可能性もあります。津波が起きた場合、家族や同僚がどこにいるのか把握するためにも、国土省が提供するハザードマップなどをもとに避難先を考えておきましょう。



今回は、東日本大震災の復興状況や課題、今後への教訓をご紹介しましたが、街が以前の姿を取り戻すだけが復興ではありません。避難者の多い地域では、震災前のコミュニティーを元通りにすることは難しいでしょう。後悔しないためにも、「あの地震ではこんな問題が生まれていた・・・」というように、過去から学んだ災害対策をすすめましょう。